2歳になる娘が保育園に通い始めてから、体調不良と長引く病気のために休園が相次ぎ、看病のために仕事を休む日々が続きました。多くのママたちは、休園や欠勤の回数が増えることで「退園」という厳しい現実に直面するのではないかと不安になるでしょう。この記事では、娘の保育園症候群と呼ばれる状態に直面しながらも、保育園継続のためにどのように対処してきたのか、その実体験を詳しくお伝えします。保育園に通わせる子どもの健康、看護と仕事の両立、そして園との連携の大切さを、多くの保護者の方々に知っていただければと思います。
保育園症候群とは？
定義と背景
保育園症候群という言葉は、医学用語ではありませんが、保育園に入園した直後にかかる様々な感染症や体調不良の症状群を指す俗称です。園児が集団の中で接触の機会が多くなるため、風邪や副鼻腔炎、中耳炎などの感染症にかかりやすく、体調が安定するまでに時間がかかる場合があります。特に0歳から2歳の子どもは免疫力が十分でなく、環境の変化にも敏感であるため、保育園症候群は多くの家庭で見られる現象です。
娘の実例
我が家の娘は1歳1ヶ月で保育園に入園し、その後半年余りは副鼻腔炎や中耳炎、そして季節性の風邪など、連続して様々な感染症にかかりました。1歳6ヶ月を境に症状が頻繁になり、周囲の医師からも「保育園症候群ですね」とコメントをもらう程の状況に。しかし、ただ単に病気が続くというだけでなく、看病の日数やその結果としての仕事の休みが、今後の保育園継続にどのように影響するのか、多くの保護者が不安を抱く問題となります。
娘の体調不良と家族の葛藤
保育園との日常
保育園に通い始めると、規則正しい生活や他の子どもたちとのコミュニケーションが期待されます。しかし、我が家の場合は、娘が体調不良を訴えるたびに看病する必要があり、登園日数が大幅に減少。保育園に出席できない日が続くと、他の園児との接触機会も減り、場合によっては「普段の登園状況が良くない家庭」と判断されるのではないかという不安が募りました。
家族の不安と心の葛藤
娘だけでなく、同じ保育園に通う年中クラスの息子もいる我が家では、もし娘が退園となれば、息子にも影響が及ぶのではと深刻な悩みがありました。また、看病が続くと家庭内の時間は子ども中心となり、夫婦ともフルタイムで働きながら生活費を稼いでいるため、収入も不安定になりがちでした。家庭内では「体調が最優先」なのは分かっているものの、社会的な責任や預け先からの評価も頭をよぎり、母親としては孤独感とプレッシャーが重くのしかかる日々でした。
看病と仕事の両立
フリーランスとしての挑戦
私はフリーランスとして仕事をしており、スケジュールの調整は比較的自由ではありましたが、それでも娘の体調不良のたびに仕事を休む状況が続くと、収益の低下は避けられませんでした。休業が続けば家庭の経済状況が悪化し、保育園の受け入れ条件にも悪影響を及ぼすのではという恐れがありました。しかし、子どもの健康は最優先事項であるため、家計の不調と引き換えにでも、娘の看護は妥協できない選択でした。
職場やパートナーとの連携
また、家族全員で協力して乗り越えるために、パートナーとの話し合いも重要でした。夫もフルタイムで働いているため、急な休みが必要な場合は事前の連絡や働き方の調整、時には在宅勤務の導入など、家族全体で柔軟に対応する仕組みを模索しました。家庭内だけでなく、職場の理解を得ることも保育園継続のために大切な要素であり、家族全員が一丸となって子どもの健康を支えています。
担任との面談と相談の効果
面談の決断と準備
保育園側からの評価や退園のリスクを回避するために、一年に一度の定期面談は重要な機会でした。私は、看病での欠席が原因となり退園になるのではという不安を抱えながらも、担当の先生との面談の場で率直に現状を相談しました。小さな不安でも解消するためには、早めに園とのコミュニケーションを図ることが必要だと痛感しました。面談前には、これまでの欠席日数や体調不良の経過を整理し、どのような対策を講じる予定かを具体的に説明する準備を進めました。
先生との信頼関係の構築
面談では、担任の先生は我が家だけでなく、同じようなケースが他にもあると教えてくださいました。子どもの体調を最優先に考え、欠席日数が多い場合でも柔軟な対応ができるとの説明を受け、心から安心することができました。保育士の方々も、子どもが成長する過程である0歳～2歳の間の不調はある程度仕方がないと考えており、家庭環境や看護状況をしっかり共有することが大切だと強調されました。
退園回避のために実践した対策
保育園との情報共有
私は、娘の体調不良が起こる都度、理由や症状、治療の経過を記録し、担任の先生に報告するよう努めました。この情報共有は、保育園側にとっても「家庭でしっかりと看護している」という証拠となり、信頼関係の強化に繋がりました。また、子どもの体調に変化があれば、すぐに報告し、今後の登園スケジュールについて相談することも忘れませんでした。
働き方と登園日の柔軟な連携
保育園継続のためには、家庭での看護と仕事の両立が不可欠でした。そこで、フリーランスである私自身は、クライアントとも柔軟な働き方について交渉し、急な看病が必要な場合でも、スケジュールの調整や締切の延長に応じてもらえるように話し合いました。また、パートナーとも、互いのスケジュールや体調に応じて家事分担を見直し、娘の看病や家庭内の緊急対応がスムーズに行える体制を整えました。こうした連携の結果、保育園に短期間で復帰できる余地が生まれ、退園のリスクを減らすことができたのです。
心のケアと前向きな考え方
母親としての葛藤と成長
看病や仕事の両立に苦しむ日々の中で、母親としての自分自身に対する厳しい目線や、「あんなに休んでいて本当に大丈夫か」という不安に苛まれる瞬間も何度かありました。しかし、こうした経験は同時に、自分自身の考え方を見直し、柔軟に対応するための大きな成長のチャンスでもありました。自分の心の在り方を大切にすることで、娘の健康を守りながらも、無理のない働き方を見つけるためのヒントを得ることができました。
周囲のサポートの大切さ
私が最も大きな安心感を得たのは、保育園や職場、そしてパートナーをはじめとする家族のサポートでした。子育ては決して一人で抱え込むものではなく、信頼できる大人たちとの連携によって乗り越えられるものだと実感しました。また、同じ悩みを抱える他の保護者との情報交換や、地域のサポートグループとの交流も、精神的な支えとなりました。周囲の理解と応援は、何よりも大切な宝物です。
今後の展望とアドバイス
継続する保育園通いと安心感
現在、娘はマイペースに保育園に通いながらも、体調の変動に合わせた柔軟なスケジュールの中で過ごしています。保育園側とのコミュニケーションを密にすることで、安心して預ける環境が整い、退園のリスクが現実に迫ることはなくなっています。保護者としては、今後も子どもの健康が最優先であることを忘れず、保育園・家庭・職場の三者連携を続けることが鍵です。
同じ境遇にある保護者へのメッセージ
もし、あなたが保育園症候群と呼ばれる状況や、頻繁な看病・欠席に悩んでいるなら、一人で抱え込まないでください。まずは、保育園の先生や園長としっかりと相談すること、そして職場やパートナーに状況を共有し、協力体制を作ることが大切です。子どもの成長期は不安定な時期ですが、正しいコミュニケーションと信頼関係によって、きっと安心して通わせる環境を整えることができるはずです。
おわりに
娘の保育園症候群に立ち向かった日々は、決して楽なものではありませんでした。しかし、看病や仕事の両立を通じて、家庭内での連携、保育園スタッフとの信頼関係、そして自分自身の柔軟な姿勢がいかに大切かを痛感する貴重な経験となりました。今後も、子どもの体調を最優先に考えつつ、無理のない働き方や周囲のサポートを活かして、前向きな子育てを続けていく所存です。
この記事が、保育園や家庭での悩みと向き合う多くの保護者の方々にとって、少しでも希望と安心感をもたらすことができれば幸いです。子どもの笑顔と健康が何よりも大切であり、たとえ困難な状況でも、信頼できるパートナーやサポーターがいれば乗り越えられるというメッセージを伝えたいと思います。
